お正月、結婚式の食卓に水引のかかった祝箸が並びますと、清らかな喜びとおめでたい気持になります。
中央が太くて両端が細い両口箸は、ふつう柳で作られ、正月、結婚式、成人の日、桃の節句、端午の節句など晴れの日の祝儀に使います。
これは
として喜ばれ、使用されます。
中太は、俵箸、五穀豊穣またははらみ箸で子孫繁栄。
両口は一方を神が使い、他方を人が使い、めでたいときだから神と食事をともにするという意味になっています。
寸法も末広がりの八寸(24cm)です。
日本で初めて新しい箸食制度を、朝廷の供宴儀式で採用したのは聖徳太子であるとされている。
これは、推古天皇15(607)年、小野妹子を中国に派遣し、一行は箸と匙をセットした食事作法によって、盛んな歓待を受け、翌年、妹子は隋使ら12名と帰国した。このとき、日本では食事はまだ手食方法であり、急いで妹子らが受けた中国の作法をまねて、宮中で初めて正式な箸食作法による歓迎の宴をも催すことになる。
このようにして中国の新しい箸食制度は、隋使の来日をきっかけとして、奈良時代になると宮中の儀式や供宴には、中国式の会食作法が採用され、「馬頭盤」にのせられた金や銀の箸と匙が用いられるようになった。
そして次の8世紀の初め、奈良の都・平城京造営の中で箸食制度も本格的にすすめられ、従来の生活習慣であった手食から箸食へと、生活革命が行われた。
世界の約60億の民族が食事をする方法には「手食」「箸食」「ナイフ・フォーク・スプーン食の三つがあります。
昔、山に行った時には木の枝を箸にすることが多かったことから、一度使用した箸には、その人の霊が宿るとされ、家に持ち帰らずその場に捨てるようにした。しかしそのまま捨てると獣が持ち遊んだりして、その禍が自分に振りかかることを防止するために、必ず箸は折って捨てた。
この折る行為は、箸に宿る霊を自分の元へ帰らせるためのものである。今でも弁当の後、割り箸を折って始末する風習が見られるのはこのためである。
松葉箸 | 松の葉の形のように、一本の割れ目を入れた素朴な割り箸で今の「小判」や「丁六」のこと。 |
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寸銅箸 | 頭も先端も同型のはし。 |
御白箸 | 天皇や大宮人が使用したもので、柳や檜で作った白い細い「片口箸」。 |
護摩箸 | 不動明王などを本尊として、息災、子孫繁栄などを祈願して護摩をたくときに使用する杉の白太で作った大角箸。 |
縁起箸 | 正月や結婚式などの祝い膳に使う柳箸。 |
唐箸 | 日本の箸の総称であり、ピンセット状の一本箸に対応する箸の呼び名。 |
羹箸 | かん箸とは箸業界のとおり言葉で、関西では、丸箸で杉製丸箸のことを杉かん箸、略して杉かん。柳製丸箸を柳かん箸という。また、檜製の銅太丸箸を檜かん箸、檜かんともいう。 |
そぎ箸 | 頭部を斜めに切った形状の箸(天削・矢箸)。 |
卵中箸 | 一本利休の一種で腹のふくれた両口箸。 |
数奇屋箸 | 箸茶事用の懐石料理に使用する箸の総称。 |
塵箸 | 茶室の露地の塵穴の紋石にもたせかけておく青竹の箸。 |
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